名古屋大学, 東北大学との共同研究の成果が 日本計算工学会論文集 に掲載
構造力学を考慮した3次元形状深層生成モデルの提案に関する論文が 日本計算工学会論文集 に掲載されました。名古屋大学, 東北大学との共同研究の成果です。
戸井田 一聖, 西口 浩司, 千葉 直也, 和田 有司, 横田 理央, 干場 大也, 加藤 準治, “構造力学を考慮した3次元形状深層生成モデルの提案” 日本計算工学会論文集, vol. 2024, no. 1, p. 20241010 (2024).
構造力学パラメーターを組み込んだ 3D 形状の深層生成モデルとトポロジー最適化によって作成された 6,667 形状のデータセットを提案する。我々のモデルは、符号付き距離関数 (SDF) として形状を陰的に表すデコーダー タイプのニューラルネットワークである DeepSDF を基礎とする。DeepSDF を拡張して、ひずみエネルギー、荷重方向、体積、寸法などの構造力学パラメータに基づいて条件付き生成を行う。また、生成する 3D 形状の空間解像度を向上させるためにポジショナル・エンコーディングも導入する。我々のデータセットは、ビルディングキューブ法を使用した線形トポロジー最適化によって生成されたさまざまな 3D 形状で構成され,ひずみエネルギーを形状の構造性能の定量的な指標として使用する。このデータセットにより深層生成モデルをトレーニングし、構造力学パラメータを反映する 3D 形状を生成する機能を評価する。本論文の結果は、訓練済みの深層生成モデルが高い忠実度と多様性を備えた 3D 形状を生成でき、テスト形状に対して 88.8% の平均再構成精度を達成できることを示した。本論文で提案する深層生成モデルとデータセットは、深層学習を使用した 3D 形状生成と構造設計の新たな可能性を拓くものである。